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理科への好奇心は健在

2012年10月10日

〜 新聞記事より 〜

 国の全国学力調査に今年初めて理科が加わった。
アンケートで、理科について「授業で学習したことは将来社会に出たときに役に立つ」と答えた割合は、
小学生が73%、中学生が53%。国語、算数・数学を大きく下回った。これは衝撃的だった。
理科は好奇心を元に、仕組みを知り、本質を理解する学問だ。
それが自分の将来に結びつかないと考えられていることになる。

 理由は、国語や数学、英語と比べ、理科が受験で重視されていないことが大きいだろう。
また、基礎知識がなくても、先端機器を扱える世の中になっていることも一因だろう。

 例えばスマートフォン。仕組みがわからなくても十分便利に使え、
「なぜ通話できるのかわからなくていい」と思うのかもしれない。
だが好奇心を失えば、本質を理解することはなく、改良する姿勢も失われてしまう。
日本は技術立国で、改良して付加価値をつける応用力は欠かせないはずだ。

 確かに、漢字や英会話と違い、理科で学ぶことはすぐに役に立つかわからないことが多い。
物理学者レントゲンはX線を発見したが、研究段階では医療での活用を考えていなかった。
何に役立つかはっきりしなくても、基礎研究を続けることが、世の中を劇的に変える発見につながるものだ。

 ただ私は、子どもたちが科学に関する好奇心自体を失ったとは思わない。
「別の星でもオーロラはできるの?」「ポップコーンはなぜはじけるの?」と、読者の質問は今も多い。
学力調査の結果を見れば、また「理科離れ」と言われるだろうが、今の受験システムが、子どもたちの好奇心に応えられていないことを示しているだけだ。